ウルトラマンメビウス第02話「俺達の翼」感想。

さて、上の記事だけでもなんですので、久しぶりの感想。今回はアニメでなく、特撮です。ウルトラマンシリーズの視聴経験は、昭和ウルトラマンが帰マン以外全て、平成ウルトラマンはティガからコスモスが観たり観なかったり、ネクサスとマックスは全く視聴していません。今回、早朝枠から夕方枠に移ったこともあり(早朝枠だと起きて観る気力がありませんでした。)、久しぶりに視聴してみることに。
ティガからコスモスまでは、昭和ウルトラマンとの世界観の共有は少なかったように記憶していますが、今回のメビウスは"M78星雲"の出身で、昭和ウルトラマンの続編となっているようですね。前回の第01話では、ウルトラマンメビウスの仮の姿である主人公、ヒビノ ミライのほかに、GUYS隊員のアイハラ リュウが登場し、まだ未熟なウルトラマンであるメビウス(=ミライ)と、ウルトラマンに依存するのではなく、自分たち人間の手で地球を守ろうとする意志が強いリュウの対比が描かれ(リュウが街の被害を考えないメビウスを叱責する等)、この2人を主人公としてドラマが展開していくのではないか、という見通しを抱かせてくれました。
それを受けて第02話。今回はGUYSのメンバー集めがメインといえばメインでしょうか。各メンバーがあっさりと勧誘に応じるのではなく、一度リュウとの地球防衛に対する意識の差を描き出すことで、リュウのキャラクターを強く前面に押し出すと同時に、"やられ役"一辺倒にはならないGUYS(=地球人)の展望が描き出されています。"ピンチの時は誰かがやってきて助けてくれる"という意識を持ってしまうことをウルトラマン症候群と言うらしいのですが、ここにはそのウルトラマン症候群に警鐘を鳴らし、きちんと防衛隊の役割を描くという決意があります。展開自体はまぁベタと言えましょうが、そういったメタメッセージ的な部分は好きです。
そして結局はGUYSを手伝いに来てくれるメンバーたち。一度断った割にはいささかあっさりしすぎている感がありましたが、時間的な側面や対象年齢を考えると仕方が無いでしょう。ここで、地球は"俺達"で守る、という決意を新たにしたメンバーの中で、一人地球人でないミライ(=メビウス)の複雑な表情は良いと思いました。
そんな中グドンが襲来。前述の通り、昭和ウルトラマンの中では帰マンのみ視聴していないのですが、グドンツインテールが登場する回だけは観た記憶があります。新しい怪獣も新鮮さがあってカッコイイですが、過去の怪獣も懐かしく、また違った良さがあります。過去の怪獣のリファインと、新怪獣の登場をバランスよく組み合わせていって欲しいと願います。
当然、シナリオ上の位置づけのみならず、戦闘場面の描写でもGUYSの見せ場が用意されています。グドンといえば鞭攻撃ですが、その鞭攻撃を、オーバーテクノロジーを用いた技術力と、メンバーの能力、すなわちリュウの操縦技術とジョージ、マリナの動体視力で翻弄する様は本当にカッコイイです(個人的にはメビウスの戦闘よりもこちらのほうに見惚れてしまいました。)。メビウスの勝利にも一役買っており、昭和シリーズにまま見られるような単なる噛ませ犬とはなっていません(昭和シリーズといえば、円盤生物シルバーブルーメによって一瞬のうちに全滅させられたMAC(ウルトラマンレオ)がありました。レオ好きなのでMACも好きなのですが、あれは辛かった。)。さらに第一話のリュウの言を踏まえて、市街地からグドンを遠ざけるメビウス。ここではリュウメビウスをある程度見直す描写がありましたが、リュウメビウスの対立(?)の構図はこれからもう少し引っ張っていって欲しいと思います。
ガイアとは違った人間とウルトラマンのダブル主人公制、未熟だか成長していくウルトラマン(これはレオを髣髴とさせる)、きちんとした位置づけを与えられ、活躍する防衛隊と、このままの展開でいけば私の好きな要素が目白押しとなりますので、期待して視聴していきたいと思っています。