創聖のアクエリオン第25話「決戦!!アトランディア」感想。

んー、中盤は多彩なネタを展開していたアクエリオンですが、クライマックスに来てやはり王道に回帰していくのか、という感じです。私は王道的展開はかなり好きですから問題ないですが、オリジナリティあふれるクライマックスを見せて欲しい気もします。そういったあたりも最終回に期待といった所でしょうか。
まずはグレンvsモロハ。グレンが正気を取り戻すのも王道で、モロハとの戦闘もなかなかなのですが、双方ともこれまでのキャラクターとしての掘り下げが足りていないため、今ひとつこれといった感慨を抱けません。思えばトーマとオトハとフタバ以外の堕天使族がどんなキャラなのかという印象がほとんどありません。登場させるのもヨハネスとモロハだけ程度で良かったのでは、と思ってしまいます。
不動GENがかつての戦いでの第三のエレメントだったとのことですが、これも伏線がイマイチ張られておらず、唐突な印象を受けました。これまで、不動GENが「なにやら凄い人だ」というのはしつこいまでに表現されていたのですが、何者かというのを類推できる事項は語られていません。堕天使のキャラクターの件も合わせて、ここにきて中盤にネタに走ったツケが回ってきたという感じでしょうか。ネタに走ったのは面白くてよかったのですが、ネタに走った事に関しての負の面がここに来てフォローされないまま露呈しています。しょうがないと言えばしょうがないのですがねぇ。
アポロvsシリウスは王道。燃えます、最高。シルヴィアが「二人が戦うなんて」というのも含め、物凄いステロタイプですね。ステロタイプだけに燃えられるかうんざりしてしまうか、賛否両論分かれてしまうとは思います。
シリウスの過去生がアポロニアスではなくセリアンだったというのは盲点を突いていて意外でした。ただ、このあたりの設定も太陽の翼やアポロニアス、セリアンといった過去のお話が、論理でなく印象にのみ訴えかける手法によってしか語られていないため、ちょっと良く分かりません。こういった神話的な設定は元から自分の好みではなかったですし、ここまで楽しく視聴できたのも中盤のネタのお陰かもしれません。クライマックスも好みとは明らかに違うものの、相応には燃えられますから悪くはないかな。