OVA版ジャイアントロボ第一話「黒いアタッシュケース」感想。

いわゆる今川版ジャイアントロボ横山光輝作品のキャラクターのオールスター的な側面も持ち合わせていまして、例えば鉄人28号からですと、村雨健次やフランケン博士が登場してます。キャラデザインが同じというわけで、必ずしもみな同一のキャラクターと言い切れるわけではないのですが、ほとんどのメインキャラがそんな感じで引用されてきています。以前一度視聴したことがあるのですが、NHKBS2の夏休みアニメ特選で放送されるという事で改めて視聴。
私コレ大好きなんですよね。というわけでNHKさんがやってくれるということで非常に楽しみにしておりました。うーん、やはり凄い。
まず文芸の面ですが、とみに感心したのが大作君に関しての戴宗と鉄牛の会話。鉄牛の単なるやっかみから始まった会話なんですが、それに対しての戴宗の覚悟や責任の話、さらにそれに対して鉄牛が返した「俺たちはアレくらいの年の頃には人を殺してたんだぜ。」って言葉。この一連の受け答えは凄いですよ。鉄牛のやっかみに対して戴宗が返したフォローのみでも感心したのに、さらにこう来るか、と。
次に演出。一気にパリの灯が消えていくシーンはスケールが大きいなぁと純粋に感心いたしました。それにフランケン博士周りの演出。私は一度視聴しているのでオチが分かってるんですが、だからこそこう布石を打ってくるか、と。細かくは話数が進んだ後で書きます。この話、オチ知ってると泣ける部分が多いです。はじめ見たときに感じた衝撃はもう求められないでしょうが、二度目だからこそ感じられる部分があることにはただただ脱帽です。
戦闘シーンも迫力とスピード感を兼ね備えていて良。今回は戴宗対アルベルトですが、超人的な動きが最高です。作画もものすごくきれいですし、音楽はオーケストラを使っているので非常に厚みがあります。この作品、非の打ち所がないです。