装甲騎兵ボトムズ第02話「ウド」再視聴記。

えーと、まず本話とは直接関係はないのですが、本作に登場する機動兵器"アーマード・トルーパー"は、よく「ヒーロー性を廃し、リアリズムを追及したロボットだ」と言われます。今回再視聴するにあたって、これはヒロイズムが本作に求められなかったためではなく、主人公であるキリコ一人だけで、有り余るほどのヒロイズムが担保出来る為であることを実感しました。アンチヒーローのようでいて、実は物凄くヒロイックなキャラクターなんだよなぁ、キリコって。そのために戦闘シーンにヒロイズムを必要としなくなったため独自の演出を施すことが出来、凄く面白い戦闘が見られるわけですが(これも形を変えたヒロイズムだと言えなくもありませんが。)。ともあれ、本話では戦闘シーンはお預けですね。


本話はウドの街の世界観の説明と伏線張り。前回から半年後となりいきなり場面が転換します。「暴走族に捕らえられるが脱走する」という一連の話は単発話のように思われがちですが、本話には次回以降に繋がる様々な伏線が隠されています。再視聴していて思ったのは、作中で示される何気ない要素が、後にほとんど伏線として回収されているということです。伏線を張るのが上手いというよりも、以前使用された何気ない要素を巧みに利用して、伏線に仕立て上げるのが上手いのではないかなぁ。


うーん、再視聴ですので、逆にどこまで記述して良いか判りかねる部分があったり。しかし、暴走族のセンスは流石にアレだなぁ。


喰う者と喰われる者、そのおこぼれを狙う者。牙を持たぬものは生きて行かれぬ暴力の街。あらゆる悪徳が武装する、ウドの街。ここは、百年戦争が産み落とした、惑星メルキアの"ソドムの市"。キリコの体に染み付いた硝煙の匂いに魅かれて、危険なやつらが集まってくる。次回「出会い」。キリコが飲む、ウドのコーヒーは、苦い。