ゾイド ジェネシス第27話「再起への道」感想。

多忙のため前回分感想は結局書けませんでした。残念。
うーんと、一旦解散してルージたちは仲間を探して旅に出る、ということで新展開の模様です。それにしても「大軍を集めて蜂起→敗戦→再建して再び蜂起を試みるも、再建には前回仲間を集めた時以上の手間がかかる、もどかしい」という流れは、本作に限らずすごく好きな流れです。個人的には流れそのものに快感を感じるのはこれくらいかも。伏線もここにきていろいろと張られてきます。それも相まってこれ以降の展開が物凄く楽しみに感じられます。ロンの思惑は一体何なのだろう、とか。ルージとレ・ミィの関係については少々過程の描写が足りないと感じました。
ルージはその誠実な言動と勇気や知力によって、着実に信望を集めている模様。ディガルド討伐軍を立て直し、大軍を纏め上げる役がルージというのは、確かに安易ではあるのですが、大軍指揮の手腕に不安が見受けられるラ・カンにこの役を担わせるよりもよほど説得力がありますし、手堅いやり方だと思います。ただしルージが戦略立案のノウハウを十分に持っているとは思えませんので、そこのポジションに誰かしらが入ってくるんだろうなぁ、と楽しみにしています。
今回は物語の転換点ですので、単体で見るとそこまで大きな進展は無い様に思えますが、ロンの知り合いの商人が新キャラとして登場し、仲間達のゾイドのパワーアップパーツも届けられるなど、実は着実にシナリオは進行されてます。これは非常にうまいと思います。飽きがこず、一話一話を楽しみにさせられます。
ディガルドサイドも面白い。まずルージに渡した本が上下巻の上巻だったという描写により、ルージとザイリンの関係性の印象がより強められています。これによってルージの最大のアンチテーゼ、ライバルはザイリンなのだと確認でき、一安心といったところです。また総司令であるジーンとザイリンの関係について「互いが友人として対等に見ている」のか「ジーンの方はザイリンを手駒としか思っていない」のか不明瞭な部分がありましたが、どうやら後者のようです。これを伏線としてザイリンがルージ側につく可能性もより大きくなってきていると思います。なんにせよ新しくボルケーノを与えられたザイリンの去就には要注目ですね。
今回のように単体のエピソードで魅せる話でなくても、いえ、魅せる話でないからこそ次回に期待できる作りになっているのは本当に素敵です。次回からガラリと場面が変わるのでしょうが、どのようなものを見せてくれるのか、本当にワクワクします。